11月前半

−1101 少しはよう−
 昨日深夜の2時までカラオケで遊んで、今日起きたのが昼の1時。  顔はむくみ放題、髪はボサボサ、声ガラガラ。化粧落とさず寝たので、肌ボロボロ。  そしてトドメの、二日酔いと腹痛。  時計代わりに、手近にあった携帯電話を見たら、留守番電話が一件入っているので  聞いてみたら、友人(女)の歌が入っていました。  「はっぴばーすでーつーゆー はっぴばーすでーつーゆー」  人の誕生日を、短調で祝うな。  まぁそんな感じで22歳になりました、サイトウです。誕生日を迎えたからといって、  手袋一つ満足に買えない財政状態は、全く改善される余地もないんですが、やはり  いくつになっても誕生日というものは嬉しいものです。何の生産活動をしなくても、  今日だけは許される気がしてしまいます。  まぁこれから一年、またよろしくお願いいたします、ということで。  サイトウでした。



−1105 ビデオ−
 21歳までの私は、まだ子供でした。嫌なことがあると、とりあえず酒を飲むことで、  逃げていました。しかしもう私も22歳。もうすぐ社会人です。誕生日に、やけ酒を  するのは、ダメ人間のすることだと、説教されるような飲み方は、もうするべきでは  ありません。そこで、酒を自粛することにして、もっと健康的な癒しをさがすことにし  ました。世間には、色々な癒しグッズがあります。アイピロー、アロマ、その他色々。  その中で、私が求めたのは、「いい男」でした。最近男日照りだし、いい男を見ること  で、生活に潤いが出てきます。いい男は癒しに最適です。  というわけで、いい男を求めて、レンタルビデオ屋でビデオを借りてきました。  借りたのは、「メメント」。  ネットで前情報を見たところ、けっこう私の好きそうなストーリーで、なおかついい男  が半裸になりまくる映画らしいです。最強の癒しじゃん! みたいな感じで、いそいそ  と家に帰って再生しました。  画像、乱れまくり。  どうやら借りた所が悪かったみたいで。テープに傷がいきまくっていて、まともに見れ  なくなっているようです。泣きそうでした。というか、素で泣きました。その半裸に  なりまくるいい男が、L.A.コンフィデンシャルで主演していた人だ、というのに気づ  いた瞬間に、ビデオの画像が傷だらけでまともに再生されなくなったので、思わず机の  下にもぐって、壁の隅にたまったほこりをながめてしまいました。  「まだ半裸を見ていないよ!」と叫んでも、ほこりは答えてくれません。  つい検索してしまったのですが、彼(ガイ・ピアーズ)は、オーストラリアのボディ  ビル選手権、ジュニア部門で、チャンピオンになっているほどの筋肉の持ち主です。  必ず私を癒してくれること、確実だったのに…。そんな馬鹿な…。  えー、前置きが長くなりましたが、そういうわけで、今年も私は酒に癒しを求める日々  になりそうです。ごめんなさい。説教してくれた人、ごめんなさい。お酒は裏切らずに、  私の求めることをしてくれるから、好きです。



−1108 ジャケット−
 欲しいジャケットがありました。  街を歩いていて、偶然見つけたSUPER HAKKAのジャケット。首の所に、ひかえめなファー  と、首輪っぽい飾りがついていて、けっこうガッチリした形ながら、どんなデザインの  服ともあわせられる、夢のようなジャケットでした。まぁ何というか。一目ぼれに近い  状態で、試着までしてしまいました。サイズ的にもピッタリ。まるで、私が着ると分かっ  ていたかのように、ぴったりで、運命まで感じてしまいました。  しかし、その値段は29800円。あきらめざるをえませんでした。  130円のコンビニのおにぎりを、高いから、という理由で諦めている、今の私には、  29800円という金額は、天竺にある経文よりも遠い世界の金額です。29800円。私の  一ヶ月のアルバイト代の、約2分の1。逆立ちしても、鼻血すら出ませんでした。  「色は三色あるけれど、どれも再入荷予定はないから、買うなら今しかないよ」と  店員さんに言われましたが、泣く泣くあきらめました。  まぁ、それが約一週間前の話だと思ってください。  本日、ある友人と、街中でばったりと会いました。その友人とは、前に一度、大喧嘩  しましてから、一度も会ったことがない相手でした。約2年ぶりの邂逅です。久しぶり、  と言いつつ、目はお互い笑っていませんでした。しかし、その時、私は気づいてしまっ  たのです。  そいつ、そのジャケット着てた。  もうね。情けなかったです。かたや、130円のオニギリ一つ、買うのをためらうほどの、  貧乏人ですよ。唐揚げ100g150円の店で、「すみません、唐揚げ100円分下さい」とか  言って、お肉屋の店員さんに同情される人間ですよ。同情されて、大きい唐揚げを一つ、  オマケにいれてもらって、ちょっと涙浮かべて喜ぶほどの貧乏人ですよ。それが、同級生  であるはずの、縁切った相手は、29800円のジャケットを軽々と着こなしているんです  わ。もうね。悔しかった。ヤツの手に、プラダのバッグが光っているのも悔しかった。  何だ、と。お前は本当に、大学生か、と。いや、彼女の趣味が貯金、というのも、性格  があわなかった原因の一つなので、そのジャケットもバッグも、決して楽して手に入れ  たものではないというのも分かっているのです。分かっているんですが、やりきれない  ものがありました。ちなみに、その時私が手に持っていたバッグは、2000円のバッグ  なんですわ。もうね。本当に、アリとキリギリスの話が、脳内で何回も何回も流れ  ましたね。この寒さで、凍え死ね、とばかりに。  で、その悔しさをもとに、友人に電話して、一緒に酒を飲んだのですが、そこで、慰め  だか何なんだか分からない言葉を言われました。  「彼女は、4年間を物を買うことに費やしたんだけれど、アンタは、4年間、酒を飲む   ことに費やしたんだ! 何も悔いることはないよ!」  はじめて、自分の人生について、深く後悔しそうになりました。そういえば、私の大学  生活4年間は、ほとんど酒によって消費されたのでした。嗚呼、酒よ。酒で何が生まれ、  何が残るというわけでもないのに!



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