Automatic?

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ROSSO IN WEEKEND LOVERS @ ZEPP福岡   出演者:ハリー(元ストリートスライダーズ)      ロザリオス(元ブランキーの中村達也・武田真治が参加)      トラベラーズ(ゲストで中村達也氏がドラムに参加)      ROSSO      その他DJ陣多数。 私の中では、ROSSOだけ、このメンバーの中で浮いていたような気が しないでもないのですが、それなりに面白いイベントでした。 ROSSOが登場したのは、午前0時。 ハリー(元ストリートスライダーズ)とROSSOの間に、30分ほどDJタイム があったのですが、そこで、ハリーが作っていたまったりムードが消え、前の方 では温度と湿度が一気に高まりました。どんな空気かというと、ミストサウナの 空気です。まだ始まってもいないのに、息苦しさを感じました。 そして、DJタイムが終わった瞬間、ふりあげられるこぶし。歓声。黄色い声。 人の波が後ろから襲ってきて、一気に圧迫されました。 赤いライトで照らされたステージに、チバさんは、ボーダーTシャツに、チェック のシャツ、ジーパンと、まるで浪人生のような格好で出てきました。対象的に、 テリーさんはスーツ(途中でジャケットをぬいだら、休日のお父さんっぽくなって いました)、マサトさんは、上半身裸(いれずみばりばり)で出てきました。 そして沸きあがるチバコール、テリーコール、歓声、黄色い声に、にこりとも せず、いきなりはじまったのが、「惑星にエスカレーター」のイントロでした。 耳が痛くなるほどの歓声が、あふれました。 私は、チバさんのギターを生できっちり聴くのは、今回がはじめてなのですが、 ミッシェルのアベさんのギターとはぜんぜん違うものになっていました。 アベさんが、脳髄から脊髄から、体中何もかも根こそぎ持っていくような暴力的な ギターだとしたら、チバさんは…心のほんの一部をかっさらっていく? みたいな 不思議な感覚を覚えるギターでした。まぁどっちにしてもかっさらわれるんですが、 何かミッシェルとはぜんぜん違うんだなぁ、というのを、一曲目で実感しました。 ちなみに、この「惑星に〜」は、歌詞の中で「コンニチハー!」「チャーオォ!」 と叫ぶ箇所があるのですが、そこでまわりの人が、こぶしをふりあげながら、絶叫 したのに笑いました。いやこんな言葉叫ぶなんて、なかなか無いよね。 で、息もつかせぬいきおいではじまったのが、「カリプソ・ベイビー」。 この曲で、客席は一気にヒートアップし、ダイバー続出、ひどいモッシュに、 まわりにいた人が何人か倒れ、助け出されていました。 色とりどりのライトで照らされ、もう何がなんだか分からなくなる中、いきなり 「ここでカリプソ踊るしかないの」の部分で、赤一色でステージも客席も照らされ こぶしをふりあげる…。まさに客席は、「混沌」や「狂気」という言葉が似合う 状態でした。 で、カリプソベイビーで盛り上がって暴発した熱気を、一気に冷ますように、低い 音が流れてはじまったのが、「ミッドナイト・コンドル」。青い光・赤い光に照ら されて、3人が重厚な音をガツンと出していました。途中、チバさんのギターソロ の部分は、単音を淡々と出す感じで、ギターソロというよりは、照井さんのベースや マサトさんのドラムとからみあっている、「これがROSSOだ」と思わせる ようなものでした。 で、今回、私の中で、ベストソングだったのが、「星のメロディ」です。ミラー ボールがくるくるとまわる中で、がなるのではなく、まさに「歌う」チバさんが 見れたんです。今までミッシェルの曲でも、こういった大人しめの曲はあったの ですが、ライブではのきなみ、シャウトされてナンボの曲になっていたので、 「すごみ」とか、「えぐみ」とかがなく、淡々と歌うチバさんは、新鮮でした。 まぁ、途中からシャウトしてナンボ状態になったんですが、「ボーカル・チバユウ スケ」という広がり? を見た? という、そんな気分になりました。星のメロディ は、CDよりライブの方が、断然いいと思います。 で、しゃべらないままチューニングに突入。いちはやくチューニングを終えた 照井さんが、ベースを弾き始めました。すると、呼応するようにマサトが叩き…。 しばらくしたあと、今まで後ろをむいてチューニングをしていたチバさんが、 ギターの音を出しました。このイントロは…ジェリーラブ! アレンジが微妙に 変わっていました。低い声ですごみをきかせて、歌う歌う。そして、「そろそろ 終わるかなー」というようなところで、チバさんがいきなりギターをかきならし だし、テンポがいっそうはやくなりました。え、このままアイラブパンクでも はじまるの? と思ったら、その速い速度のまま、ジェリーラブが歌われました。 こ、このアレンジ、すごい…。圧倒というか何というか。ダイバー続出、ジェリー ラブ連呼、もう客席は狂気の集団になっていました。そしてもう一度、オリジナル の速さに戻ったのですが、もう熱気が止まりませんでした。 そして、そんなジェリーラブが終わると、モータープールのイントロが。これも 微妙にライブアレンジがされていました。ギターかっこいい。今までかなりボロ クソに言われていたチバさんのギターが、こんなにかっこいいとは知りませんでした。 そして、待ちに待ったあのイントロが。イントロだけで、歓声が大きくあがり ました。「シャロン」です。 今回のライブで、多分ファンが一番盛りあがった曲だと思います。私が見ただけ でも、ダイバーが次から次へと十人以上発生していました。チバさんの汗ではりついた 髪が、まさにシャロンのPVそのままでした。「冬の星にうまれたら シャロン みたいになれたかな」というサビ部分は、もうほぼ合唱状態で、チバさんも、 あまりのダイバーの数にか、合唱のすごさにか、客席を見て笑っていました。 ちなみに「サンタクロースが死んだ朝に」という歌いだしのところで、チバさん の後ろから、ライトがパーっと照らされたのですが、神々しかったです。死ぬか と思いました。神々しすぎて。「やばい。現人神を見ちゃったよ!」みたいな気分で。 そんな感じでシャロンが終わり、最後の曲になりました。最後の曲は、「モンキー ラブシック」。曲にあわせてこぶしがつきだされ、ライトがチカチカと照らされ、 圧迫され、右へ左へ流され…。正直、この曲あたりになると、記憶があまりあり ません。ただ、一通り歌が終わった後、曲が一回終わりまして。「ウォー!」と 客席から歓声があがると、チバさんが両手をすっと広げて、こう言いました。 「…時速400マイルの2時間45分、結局ついたのは湖だった」 ロッソ約1時間のライブで、チバさんが言葉を発したのは、ここだけでした。 (ちなみに他の二人は喋ってもいません) そして、呆然とした空気を振り払うように、またモンキーラブシックの3人の セッションがはじまり、最終的にガツンっと三人で決めて終わりました。そして、 登場した時と同じように、客席の歓声にも黄色い声にもこたえることなく、そっけ なく、ステージの袖へと消えていきました。 終わった後、しばらく興奮冷めやらず、アンコールを求める声が続いたのですが、 やはり登場することはありませんでした。前のはげしかったゾーンでは、そのまま 座り込む人、フラフラと会場の外へ出て行く人、ジュース売り場に殺到する人、 着替えにトイレにかけこむ人、たくさんいましたが、その顔は、満足感に満ちて いました。いいライブだったと思います。ROSSO好きなら、ライブはオススメ です。

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