Automatic?

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サヨナラ 彼は、3年間片思いしていた女の子に告白し、2年間つきあいました。しかし、 一時期同棲までしていたのに、彼女に一方的にふられたそうです。 理由は、彼女に好きな人ができたから。 彼は怒り、「裏切り者」等ひどい言葉で彼女を罵って別れました。 ここまではよくある話です。 しかし、彼は別れた後も彼女に未練たっぷり。全く忘れられず、ひきずって いました。 そして別れてから1年半。やっと彼女のことをあきらめようと、彼は決心して、 彼女の家に電話をかけてみました。別れてから初めての電話です。そこで彼は、 彼女に一言『ごめん』という言葉と、『今までありがとう』と言う言葉を告げて、 けりをつける気でした。 3回コールした後、彼女が出ました。  「俺だけど…」  「…はい」 彼、この会話だけで感極まってしまって、泣いてしまいました。 グスグスと鼻をすする彼に、優しく「どうしたの?」と声をかける彼女。 彼女の声は、1年前と何も変わっていなくて、それがまた彼の悲しさを倍増 させてしまい、涙は止まらなくなりました。 「ごめん…最後の時、俺…。別れる時のこと、謝りたくて…」 「え、何謝るの? そんなことで久しぶりに電話してきてくれたの?」 「うん……」 彼女は、受話器の向こう側で苦笑して、そして衝撃的な言葉を彼にぶつけました。 「いいのよ。元々私が悪いんだし。  それに、別れてから一ヶ月ぐらいの時、私、ストーカーにあっててさ…。  てっきりあなただと思い込んで、警察に通報しちゃったりしたから…。  お互い様だわ」 「……は?」 「だから、ごめんね。勘違いしちゃったのよ。あははは。  ねぇ、これからは私たち、友達で…いられるかな?」 「いや、友達って…ちょっと待て。お前、ストーカーってどういうことだよ」 彼は、一瞬で『お別れ』モードから、『追及』モードに頭が切り替わり、声の トーンが下がるのが分かったそうです。彼女は、そんな彼の変化を知ってか 知らずか、悪びれもせずに普通に答えました。 「え? だから、あなたと別れてちょっとしたぐらいから、家に無言電話が  頻繁にかかってきたり、夜中にピンポンダッシュされたりしたのよ。で、  あなたが好きだったあの赤い下着、覚えてる? あれが盗まれた時に、もう  我慢できなくなって、警察に通報しちゃったの」 「俺に確かめもせずにか!」 「人違いだって分かって、ちょっとほっとしたけど…」 「あの頃、妙なオッサンが俺の後をつけてきていたのは、お前のさし  がねか!」 「さしがねって…。まぁ警察のおじさんかもしれないわね。もう、犯人は  捕まったんだけどさ。あはははは」 彼は、1年間の後悔と未練を頭からふっとばし、彼女をまた罵って電話を 切ってしまったそうです。「今度はもう未練ない」と本人は言っているの ですが、酔うと「××〜」と彼女の名前を呼びながら泣き出すので、まだ まだふっきるまでの道のりは長そうです。

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