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PE'Z 「Akatsuki」
目の前の風景が、白黒から一気にフルカラーへと変わっていく。
このCDを聴くと、そんな感覚を味わいます。
このPE'Zはジャズ・バンドなんですが、今までのジャズ・バンドのイメージ
が一気に崩れ、「あぁかっこいい」と素直に思えました。メロメロ。ぜひ、
CDで一度聴いてみてほしいと思います。ちなみにここ数ヶ月の、私の携帯
着信メロディは、ずっとこの曲です。
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SCOOBIE DO 「Get Up!」
何て言うんでしょうか。80年代に確かにあった、気恥ずかしいような直球な
感情を、「恥ずかしいことなんてないさ!」と臆面もなく、高らかに歌い上げる
その姿には、感動すら覚えます。ひねりもなければ、皮肉もない。超素直。
超純情。超直球な音楽です。馬鹿正直なドラムの音が、また最高で、初期
ミッシェルを、少し思い出しました。古くても新しい。懐かしいけれど新鮮。
ださいけれど超かっこいいバンドだと思います。
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GRAPEVINE「ナツノヒカリ」
普通に聴くと、さらりとした夏らしい爽やかソングなのですが、聴き込めば
聴きこむほど、歌詞の後ろに「(笑)」とか、「(爆)」とかついてくるような
錯覚を覚えます。裏ジャケからして、「30台オッサン達の体をはったジョーク
やでー」と言わないばかりの演出が、そうさせているのかもしれません。
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ホフディラン「PSYCHO POP KILLER BEE」
このアルバムは、レンタルで一度借りたのですが、コピーしただけでは満足
できなかったので、買ってしまいました。「こんな歌詞が、好きなんでしょ?」
みたいな、ある種、人を小馬鹿にしたような歌。「この曲、一度聴いたら頭を
離れなくなるっすよ?」と、ニヤニヤ笑いながら歌っているような歌。そんな、
適度なゆるさと、自信、そしてジョークが、オモチャ箱のように詰まって
いるアルバムです。他のアーティストの曲とかとシャッフルして聴くと、
このアルバム一曲一曲の存在感の強さに、驚くと思いますよ。私は、この
名アルバムがなぜ売れないのか、不思議でたまりません。ホフディラン、
バケモノですよ、本当に。